クリストファー・ノーラン『インセプション』
アメリカ映画『インセプション』(2010年)を観ました。BSプレミアムでやっていたので。前に紹介しているクリストファー・ノーラン監督の映画です。
退屈はしなかったけど、世界観・物語ともにワクワクしなかったなー。思考実験性も、あまり感じられなくて。エンターテインメントとして、夢枕獏さんの「サイコダイブ」──小松左京さんが元ネタらしいが──・奈須きのこさんの「固有結界」・『SAO』などと違って自然に入り込めません。日米カルチャー・ギャップかしら……(笑)。
夢の階層性は分かるけど、共有にはピンと来なかった。ポータブルな機械を介して手首で繋がって、特定人の夢に複数人の潜在意識を入り込ませる。“植え付け(インセプション)”“設計士”“偽造師”“調合師”など、それっぽい作りこみにもあまり引き込まれなくて……。登山隊が頂上への複数次キャンプで人数を減らすが如く、階層を下るごとにアンカー的お守り役(?)を残していくのは面白かったけど。
コブ(ディカプリオ)は、夢で他人から情報を引き出す凄腕の(?)仕事人。だが、対象のサイトー(渡辺謙)からの引き出しに失敗してしまう。取り急ぎ組んだ(?)設計士が有能じゃなく、サイトーに“他人の夢の中”だと見破られたせいで。
そんなコブ及び長年の相棒に、逆にサイトーが仕事を依頼してくる。彼のライヴァル企業の次期経営者に、引き出しじゃなく「植え付け」をしてくれと。間も無く引き継ぐ二代目が、独占的な地位にある自社を解体するよう、自発的に判断するように導いてくれと。
引き出しに比べ遥かに困難な植え付けゆえ、依頼に躊躇するコブ。そんな彼にサイトーは、自分への仕事の失敗で危険となった身の保証と、国際指名手配の帳消しを提示する。
とりあえず現実での身の安全が与えられ、ミッションのため有能なメンバーを募るコブ。長年の相棒に加え、(夢の世界の)設計士・(変装人の如き)偽造師・(麻酔医の如き)調合師をスカウト。対象を最終的に第3階層の夢──夢の中の夢の中の夢へと導き、慎重に段階的に植え付ける計画を立案。さらにサイトー自身も、仕事ぶりを見るため夢への同行を申し出て……。
# 映画公開時の、導入(アメリカン)コミックPDF(約35ページ)を保持してました。映画冒頭のサイトーへの仕掛けに繋がる前日譚で、それだけ読んだ当時まったくチンプンカンプンだった(笑)。
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