醜聞 スキャンダル
日本映画『醜聞 スキャンダル』(1950年)を観ました。BS2でやっていたので。
前に紹介している黒澤明さん監督の映画ですね。李香蘭こと山口淑子さんは、初めて観ました。
これも良かった。当時の現代劇ですね。
山で絵を描いていた、そこそこ有名らしい青年画家。そこに通りがかった、高名な女性声楽家。画家は初対面の声楽家をオートバイの後ろに乗せ、歩いてゆくには遠い宿まで、親切心で送ってゆく。しかし、宿で世間話に興ずる二人を、パパラッチが写真に撮ってしまった。その写真をもとに、あるゴシップ誌が恋愛スキャンダルをでっち上げる。
その記事に憤慨した画家は、出版社で社長を殴ってしまった。少しして、画家の家に弁護士が自分を売り込みに来る。胡散臭い弁護士であるが、画家は弁護士の自宅を訪ね、心の美しい病床の娘に感じ入り、弁護を依頼して訴訟を起こすことにする。
弁護士は、出版社を揺さぶりに訪ねる。しかし、逆に買収工作にあう。良心の呵責に悩むが、貧窮し且つ賭け事好きである弁護士は、買収を断りきれない。
やがて、裁判が始まる。しかし、準備と弁護の不足により、原告側の不利で公判は回を重ねる。
正義を信じて行動する画家と、他人を悪辣に食い物にする出版社社長。その間を、ふらふらとする弁護士。画家は弁護士の不義に感づいているが、問いただしたり、責めたりはしない……。
山口淑子さん、名声にたがわず美しいですねぇ。本作では、ちょっと役どころで損してましたけど。脇役の千石規子さんや、弁護士の娘役の桂木洋子さんと比べて。
志村喬さん演ずる弁護士は、その弱さ・情けなさが共感を誘います。曖昧さを残した、最後のシーンもいいですね。
三船敏郎さん演ずる画家が乗るのは、今は亡きキャブトンのオートバイ。乗車中もゴーグルを頭に上げたままで、しばしば普段もそのままの三船さん。スタイリッシュ!(笑)
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